測 量

【境界確定測量】

境界確定測量とは、隣接する土地との境界線を明確にし、自分の所有する土地の範囲を確定するための測量です。
隣接地所有者様と境界について立会いを行い、確認したポイントにコンクリート杭や金属プレートなどの永続性のある境界標を設置し、境界線に関する書面の取り交わしを行います。隣接地が市道や青地(国有地)などの場合には、官有地との境界線も確定させます。
境界確定測量は、地積測量図や公図などの境界線に関する資料、ブロックなどの構造物の占用状況、隣接地所有者様が持っている図面や境界に関する認識など、境界に関する様々な判断材料を調整しなから進めていきます。境界に関する判断材料の中でも昭和52年の法改正後に登記された地積測量図は、証拠価値が高いという位置付けがされているので、この図面と大きく矛盾するような境界確定は、原則できません。公の機関(法務局)が土地の境界に関する図面として公表している手前、この図面を尊重する必要があるからです。
(費用の目安:税別30万円~)

【現況測量】

現況測量とは、既存の境界やブロック、擁壁等の構造物、下水、水道等のライフランなど現地の状況を図面化するための測量をいいます。
境界がある箇所は測量しますが、境界のない箇所は現況の構造物を基に面積を算出します。そのため、境界確定測量した場合とで面積、寸法が異なってくることがあります。また隣接地所有者様との境界線に関する立会は行わないので、自分の所有する土地の範囲を確定させたい場合には、境界確定測量が必要となります。
なお、高低差のある崖地で開発・宅造を計画している場合、現況測量は非常に重要な作業となります。がけ条例、急傾斜地法、2段擁壁、越境物、擁壁の型枠を組むのに支障になる構造物など、設計業務に必要な部分を重点的に測量することが求められるからです。中でもがけ条例の見落としは致命的な問題となりやすいので細心の注意が必要となります。対象地の隣に安全性の確認できない崖や擁壁があると、計画している建物が、がけ条例による制約を受けることがあるからです。
現況測量は現地の状況を図面化するだけの作業に思えますが、崖地の現況測量は測量に関する知識だけではなく、民法や設計に関する知識など複合的な知識が求められる業務となっております。
(費用の目安:税別10万円~)
当事務所では高低差のある崖地の業務に特化した物件調査も行っております。調査には開発・宅造業務に特化した当事務所のオリジナル書式を使用しております。
(物件調査をした場合の追加費用:税別10万円)

【境界復元】

既存の境界が工事など影響で亡失してしまった場合に、もともとあった位置に戻すための測量です。
境界をもともとあった位置に戻すには、法務局備え付けの地積測量図や、市役所備え付けの地籍図など、境界を裏付ける公的な資料が必要となります。
境界復元の際には、隣接地所有者様と立会を行い、もともとあった位置に境界を復元するのですが、この際、立会の上で境界を設置したという証として、立会証明書に署名・捺印をいただきます。
(費用の目安:税別8万円~)

【境界調査】

境界の上にブロックを積んでしまったため境界の有無が確認できない場合や、盛土して境界が埋まってしまった場合などに、ブロックの一部を壊したりして境界の有無を確認するサービスです。古い分譲地などでは境界の上にブロックを積んでしまったため、ブロックの一部を壊さないと境界の有無が確認できないケースが散見されます。このような場合に、私どもがブロックの一部を壊したり、ブロック下まで穴を掘ったりして境界の有無を確認します。ブロックなどの構造物の一部を壊す場合は、所有者様から一部を壊すことについて、事前に了解を得て頂く必要がございます。
(費用の目安:税別3万円~)

【境界立会の同行】

土地の境界に関する資料を事前に調査し、隣接地所有者様との境界立会い、地方公共団体が実施する地籍調査の立会いに同行します。隣接地所有者様又はその代理人の土地家屋調査士から境界立会いを依頼された場合や地方公共団体から地籍調査の立会を依頼された場合に、境界や測量に関する知識がないので立会に同行してほしい時にお手伝いするサービスです。
(費用の目安:税別4万円~)

  • 境界確定測量を行った場合の注意点
境界確定測量を行った場合には、以下のようなケースがあるので地積更正登記までしておくことが望ましと考えます。
  1. 境界確定した図面と公図を比べ、土地の形状や曲りの数、隣接地の位置関係が違う場合、地図訂正の手続が追加で必要となることがある。(注1)
  2. 境界確定した図面と公図を比べ、土地の形状や曲りの数が違う場合、公図の形状を尊重した形に、確定図を作り直すよう、法務局から指導が入ることがある。(注2)
  3. 測量士が作成した境界確認書を使用して地積更正登記をする場合、土地家屋調査士が再度、境界確認書の有効性について検証することが登記手続き上、求められている。測量士は測量した後工程の、登記手続きができないので。(注3)
(注1)この場合、地図訂正に関する隣接地所有者様の承諾印が追加で必要になります。
(注2)法務局が公表している境界線に関する資料(公図)と矛盾が生じないようにする必要があります。
(注3)測量士と土地家屋調査士の違いは測量した後工程の、登記手続きができるか否かです。
  • 地積測量図の年代別の特徴について
地積測量図は作成された年代別に特徴があります。現地測量を省略して図上分筆で作成されたもの、巻尺で測量していた時代のもの、最新の測量機器を用いた精度の高いものなど、様々な図面が混在しております。年代別の特徴をまとめると、次のようになります。

  1. 昭和35年~昭和52年9月30日のもの
    • この時期に作成された地積測量図の中には現地の測量を省略し、公図をスケールで読取って分筆した「図上分筆」の図面や、公図に分割線が記入しやすいように分割線等を変形させた「按分分筆」の図面が含まれている。
    • 残地部分は公図を机上で読取って書き写したものにすぎないことがある。
    • 現地測量して分筆した図面と、現地測量はせず公図をスケールで読取って分筆した図上分筆の図面が混在している。
  2. 昭和52年10月1日~平成5年9月30日のもの
    • この頃から測量に光波測距儀(光波を使った測量機器)が用いられるようになり、地積測量図の精度が向上。現地と合致した図面が多い。
    • 法改正により、境界標の表記が明記されたが、義務化ではないので、境界標の表記がある図面とない図面が混在している。
  3. 平成5年10月1日~平成17年3月6日のもの
    • 法改正により、境界標の表記が義務付けられた。
    • 立会・承認の手続が厳密に行われるようになった。
  4. 平成17年3月7日以降のもの
    • 法改正により、特別の事情がある場合を除き、全筆求積が義務付けされた。
    • 近傍に公共基準点がある場合には、公共基準点を用いた測量による、筆界点の座標値の記録が義務付けられた。