開発・宅造|町田市の土地家屋調査士・行政書士なら石原事務所にご相談ください。

土地家屋調査士・行政書士 石原事務所
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開発・宅造

開発行為

 都市計画区域内において「開発行為」をしようとする者は、あらかじめ都道府県知事(または市長)の許可を受ける必要があります。
 「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の「区画」「形」「質」の変更をいう。

開発行為

「区画」の変更とは
道路などの公共施設の新設、廃止あるいは付替え等により、土地の利用形態を変更することをいいます。

「形」の変更とは
土地に切土、盛土を行う行為で、次のいずれかに該当するものをいいます。
【1】切土をして、高さ2.0mを超えるがけを生じる場合
【2】盛土をして、高さ1.0mを超えるがけを生じる場合
【3】切土と盛土を同時にして、高さ2.0mを超えるがけを生じる場合
【4】切土又は盛土をする土地の面積が500uを超える場合
なお、「がけ」とは水平面に対し30°を超える角度をなす土地で硬岩盤以外のものをいいます。

「質」の変更とは
農地、山林などの土地を、建築物を建築するための敷地に変更する行為をいいます。

費用の目安 税込1,100〜2,200円/u(行政書士業務)
※擁壁の構造計算、特定都市河川浸水被害対策法などの手続きが必要な場合、費用が割高となります。
再開発型開発行為
 土地区画整理事業など、計画的な開発行為が行われた区域における二次的な開発行為(再開発型開発行為)については、事業面積が500uを超えていても、開発行為に該当しないと判断されるケースがございます。区画整理地内では、すでに一定の水準で道路、公園、下水道などの公共施設が整備されていて宅地として利用できる状態になっているからです。ただ、区画整理地内の土地は1区画自体が広いため、区画を細分化しないと土地を売却できないようなケースでは、役所に事前相談書を提出し、開発行為に該当しないという内容の決裁をとる必要がございます。開発行為に該当しないと判断されるには、公共施設の追加整備が不要で、かつ、一定規模以上の切土又は盛土を伴わないなど、一定の条件を満たす必要がございます。

工程別、資格者の役割
 開発業務においては、資格ごとに取り扱いできる業務の範囲が決まっているため、土地家屋調査士、行政書士、設計者資格などが必要とされております。

各工程別の資格者の役割
【1】測量の工程…売却する土地の範囲を確定する境界確定測量と土地利用計画を立てるのに必要な現況測量を土地家屋調査士が代理人として行います。越境物の調査や次の工程(設計)でどういう情報が必要かなどを考慮しながら測量作業を進めていきます。
【2】設計の工程…二間半できれば三間幅の建物が建てられるよう分割計画を考えてほしいなど、お客様の要望に耳を傾け、法律の基準に適合するような土地利用計画図を設計者が作成します。
【3】構造計算の工程…各行政は独自に擁壁の標準図を公表しておりますが、逆L型擁壁やU型擁壁の標準図の備付がなかったり、逆L型擁壁の備付が不十分だったりします。そのため、設計者が地盤調査(土質試験)のデータを基にその土地に合った擁壁計画を考え、擁壁の構造計算を行います。また、各行政が公表している擁壁の標準図は擁壁の底版に勾配がついており、階段部分のように擁壁の底版が重なり合う部分や擁壁の出隅部は標準図通りに擁壁の施工ができないため、構造計算をして擁壁の底版をフラットかつ厚みを統一し、次の工程(工事)に配慮した擁壁計画を考えます。
【4】許認可の工程…土地にはさまざまな法律の規制が掛かっており、行政書士が代理人となって、都市計画法、宅地造成等規制法(盛土規制法)、建築基準法、農地法、道路法、まちづくり条例、風致地区条例などさまざまな法律の許認可手続きを進めていきます。なお、これらの許認可手続きを土地家屋調査士が代理人として行うことは違反行為に該当するため、行政書士が代理人として行います。
【5】登記の工程…土地家屋調査士が代理人となって、土地を分割する分筆登記を法務局に申請します。

宅地造成

 宅地造成工事規制区域内において「宅地造成」に関する工事を行うときは、造成主は工事に着手する前に、都道府県知事(または市長)の許可を受ける必要があります。
 「宅地造成」とは宅地以外の土地を宅地にするため、又は宅地において行う土地の形質の変更で、次のいずれかに該当するものをいいます。

【1】切土をして、高さ2.0mを超えるがけを生じる場合
【2】盛土をして、高さ1.0mを超えるがけを生じる場合
【3】切土と盛土を同時にして、高さ2.0mを超えるがけを生じる場合
【4】切土又は盛土をする土地の面積が500uを超える場合

宅地造成

なお、「がけ」とは水平面に対し30°を超える角度をなす土地で硬岩盤以外のものをいいます。
東京都内・神奈川県内で宅地造成等規制区域の指定割合の多いエリア
東京都内…町田市、多摩市、稲城市、八王子市、日野市など
神奈川県内…葉山町、鎌倉市、横須賀市、横浜市、逗子市、川崎市など
 上記のエリア内には擁壁を作らなければ商品化(宅地化)できない土地が多数あるため「擁壁」「地盤」「土砂災害防止法」「急傾斜地法」「がけ条例」など特定分野の専門知識が特に求められる地域です。なお、宅地造成等規制区域に指定されたエリアの外で高さ2mを超える擁壁を築造する場合は、宅地造成等規制法の手続きではなく、建築基準法の「工作物確認」の手続きが必要となります。建築基準法では切土や盛土の区別なく高さ2mを超える擁壁を規制の対象としています。

費用の目安 税込44万円〜(行政書士業務)
地盤調査の重要性について
 必要地耐力が100kN/uを超える擁壁を築造する場合、手続き上、地盤調査が必要となります。目安としてはL型擁壁で2m、間知擁壁で4mを超えるものです。
擁壁は大きさに比例して、重量も重くなるため、重い擁壁をそのまま設置しても大丈夫な地盤か、地盤改良しないと擁壁を設置できない軟弱な地盤かの判断が必要になるからです。地盤調査の結果、軟弱な地盤であることが判明した場合、地盤改良が必要となります。地方公共団体によっては改良方法の一つである摩擦杭を認めていなかったり、摩擦杭を認めるための条件が厳しかったりします。厳しい基準に適合した地盤改良をするには、多額の費用を要します。
地盤改良は支持地盤の深さに応じて改良の方法も違うのですが、支持地盤が深くなればなる程、地盤改良代も掛かってしまいます。そのため、必要地耐力が100kN/uを超える擁壁(高さ2mを超えるL型擁壁など)を計画している場合には、事前の地盤調査が非常に重要となります。事前の地盤調査を怠ると、想定外の費用が発生するリスクがあるので注意が必要です。

地盤調査の方法について
 擁壁の地盤調査は「ボーリング」「標準貫入試験」「土質試験」の3つを併用して行うことが一般的です。ボーリングで地盤に細長い穴をあけ、深さ1mごとにN値の測定と土のサンプリング(試料採取)をする標準貫入試験を実施します。サンプリングした土試料について土質試験を行い、土の粘着力、内部摩擦角など、擁壁の構造計算に必要なデータを算出します。擁壁の地盤の支持力は調査したデータを基に、国土交通省告示1113号のテルツァギーの修正支持力公式によって求めます。「粘着力」「基礎の幅」「土の押え効果」の3つの支持力の合計に長期の安全率1/3を掛けて算出します。載荷試験の結果ともよく一致するとされております。(土の押え効果については地方公共団体ごとに取扱いが異なります)
安価なスウェーデン式サウンディング試験からも地盤の支持力を推定することもできますが、N値10程度、深さ10m位までしか調査できないので、擁壁の地盤調査として認めていない地方公共団体もあります(擁壁より軽い2〜3階建の建物の地盤調査では一般的な調査方法です)。
ただ、ボーリング調査は1番不利な条件の場所を1箇所しか調査しないのに対し、スウェーデン式サウンディング試験では1つの現場で数か所の調査を行うので、地中の支持地盤の傾斜を確認するには有効な調査方法とされております。
古い資料などから支持地盤の傾斜が想定される場合には、ボーリング調査とサウンディング試験を併用することが望ましと考えます。地中の支持地盤が傾いていたため、計画していた杭が支持地盤(杭を支える硬い地盤)まで届いていなかったというリスクを回避するためです。

擁壁の構造図について
 各地方公共団体が公表している鉄筋コンクリート造の擁壁は、木造2階建ての建物荷重を想定した構造となっております。そのため、木造3階建てや鉄骨造の建物の建築を計画している場合は、建築する建物の荷重に応じた擁壁の構造計算をする必要があります。(間知擁壁は木造平屋建ての建物荷重を想定したものです)
 また、各地方公共団体が公表している擁壁の標準構造図は高さが同じでも神奈川県8市、東京都、横浜市、川崎市など地方公共団体ごとに底版の長さや、鉄筋の太さなどが異なります。これは大地震検討の要否や、滑動の検討をする時の粘着力の考慮など、地方公共団体ごとに構造計算の基準が異なるからです。中でも神奈川県8市の基準では2mを超える擁壁に対して震度6〜7程度の大地震の検討を求めているため、かなり安全側の設計となっております。また、1つの擁壁に対して3種類の構造計算書(常時、地震時土圧、慣性力+常時土圧)の提供が求められるため、他の行政に比べ構造計算に手間が掛かるという特徴があります。
 町田市では、逆L型擁壁の標準図の備付がなく、構造計算において粘着力の扱いが厳しいため、開発や宅造の許可が必要な案件では、できるだけ逆L型擁壁を使わない造成計画を立てることが必要です。逆L型擁壁の構造計算において、「粘着力」を考慮できないとなると、滑動に対する抵抗力を確保するため、擁壁の底版を長くせざるを得ないからです。
 「粘着力」は擁壁の安全性に対する影響度が一番大きな指標です。粘着力は3軸圧縮試験などの室内試験を行わないと分からない指標なので、室内試験を含め、事前の地盤調査は非常に重要です。
※神奈川県8市(平塚市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、秦野市、厚木市、大和市)

設計業務に対する私どもの考え

 設計業務をしていると全体工程の中で、自分の担当する工程にこそ値打ちがあり、他の工程には値打ちがないという偏ったものの見方をする人や、2つも3つも資格を取得してもできるわけがない、という否定的ものの見方をする人がいます。確かに案件が立て込んでいるときには、仕事の依頼を断らざるを得ないこともあります。しかし規模の小さな現場に関しては、一人の資格者がワンストップで対応した方か効率的に業務を進めていくことができると考えます。
 分業スタイルでよくあるのが、測量、設計、構造計算、許認可、登記などの各工程の担当者が、全体工程の中の自分の担当工程にこそ値打ちがある、という自分の評価基準を他の工程の担当者に一方的に押しつけてくることです。
 押しつけられた方はたまったものではないのですが、押しつけてくる人には自分に出来ることは全体工程の中の一部分に過ぎないという認識が不足している(ソクラテスの「無知の知」がない)ように思います。
時計の部品が一つでも欠けたら製品として成り立たないのと同じで、各工程の担当者の知識や経験が一つでも欠けると事業計画自体が成り立たないのが開発などの設計業務です。
 さまざまな業者様が協力して事業を進めていくリレー形式の仕事では、他の業者様の悪口を言いふらしたり足を引っ張ったりする人が一人でもいると、みんなで協力していい宅地開発をしようという意識が削がれ、全体に悪影響を及ぼすので、こういう人とは関わりたくない、というのが本音ではないでしょうか。
 野球の監督のように、どの工程をどの業者様に任せるかを判断する不動産会社様にとって、関係業者様がみんなで協力していい宅地開発をしようというベクトルに対して、他の業者様の悪口を言いふらしたり足を引っ張ったりするベクトルの向きの違う人が一人いるだけで、間に入って「まあまあまあ」といがみ合いをなだめたり、全体工程の中の自分の担当工程にこそ値打ちがあるという、承認欲求を満たしてあげることに時間が取られ、本来注力すべき部分に時間が使えない、という悩みを抱えることになると思います。一人の資格者が測量、設計、構造計算、許認可、登記のすべてを担当すれば、そもそも各工程間のいがみあいは発生しませんし、他の工程の担当者の悪口を言いふらしたり足を引っ張ったりする必要性がございません。これがワンストップで業務を進める最大のメリットです。
 こなせる仕事量に限界があり、案件が立て込んでいるときには仕事の依頼を断らざるを得ないといったデメリットもござます。しかし、測量、設計、構造計算、許認可、登記の相談窓口を一元化すれば、不動産会社様の手を煩わせないようにできる、というのが私どもの考えです。

 開発・宅造業務は1つの会社だけで事業が完結する性質のものではなく、得意ジャンルの違う業者様の力を結集して1つの事業を完成させる性質のものです。プロ野球でチームの戦力を分析するときに多角形のレーダーチャート用いてチームの戦力を分析すると思うのですが、私どもがお役に立てるのは法令の知識、構造計算などの計算力、測量・登記など、レーダーチャートの数項目に過ぎません。しかし、開発・宅造の案件を1つの事業として考えているので、自分の担当項目さえあっていればいいという縦割り業務ではなく、次の工程に配慮した仕事は心掛けております。自社の不足を補ってくれる業者様の協力がなければ、開発・宅造業務は1つの事業として成り立たないからです。
 なお、開発・宅造事業を円滑に進めていくには近隣住民様のご理解、ご協力がなければ事業を進めて行くことが難しい場面にも遭遇します。開発・宅造の現場では近隣住民様に迷惑が掛からないような配慮や立ち振る舞いも重要な要素であると私どもは考えております。

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